「口臭」というのは呼気に混じった臭いです。それにはいくつかの原因があります。
食べ物や嗜好品を摂取した場合、たとえばニンニクやネギを食べた後や、タバコを吸った後には、その臭いが口臭となります。
また、生理的口臭としては、起床時口臭、空腹時口臭、月経時口臭などが認められます。
他に、精神的口臭として、緊張などにより唾液の分泌が抑制されるために起こる場合や、 本人だけが口臭を意識して周囲は客観的に口臭を意識しない心理的口臭というものもあります。
さらに、病的口臭には、口の中の病気が原因の口腔内口臭と、 口の中以外の全身的な病気(鼻や喉、または消化器系の病気、糖尿病、肝疾患等)による口臭が見られます。
これらは、タンパク質成分の分解によって発生しますので、さまざまな臭い物質がその原因物質となります。
ここでは、口の中の病気が原因で、これらの口臭が発生する場合を説明します。
1は齲蝕(虫歯)です。虫歯によって、歯髄組織(歯の神経)が腐食し、それが口臭の原因になる場合があります。
2は歯肉炎です。口腔清掃が不良で歯垢がたまると、口臭を発生することがあります。
3は歯周炎です。歯垢や歯ぐきから出る膿などが口臭の原因になります。
4は舌苔(ぜったい)といって、舌にたまった汚れです。そのほとんどは細菌ですので、これも口臭の大きな原因となります。
このように、口の中の病気が原因で口臭の元になるのは、そのほとんどが細菌によるものです。 歯ブラシによるブラッシングを主として、必要に応じて補助的清掃器具(歯間ブラシなど)や洗口剤を使う適切な口腔清掃がこれらの予防に効果的です。