• 口腔と全身の関係
ホームいい歯いきいきコラム口腔と全身の関係口腔ケアは脳卒中のリスクを軽減する

口腔ケアは脳卒中のリスクを軽減する

脳血管疾患は日本人における要介護状態を引き起こす原因としては第1位となっています。
手足のみならず口や顔の領域にも運動障害を引き起こし、ひいては口腔内環境の悪化を招きます。 また、後遺症により飲み込み機能の障害を来せば二次的に肺炎を発症し、死に至る可能性も考えられます。

男性において、自身の歯の数が24 本未満の人は25 本以上の人と比べて 虚血性脳卒中(いわゆる脳梗塞)のリスクが1.57 倍になるという研究結果があります1)。
次に、脳卒中で入院した患者と脳卒中以外の入院患者、健常者の3 グループで歯周病検査を行ったところ、 脳卒中で入院した患者の歯周ポケットの深さが深く、歯周病がより重度であったとの報告もあります。 さらに男性である、または60 歳以下という条件を加えると、重度歯周病は脳卒中のリスクファクターとしてはたらくとのことです2)。

最後に紹介する研究では、歯周ポケットのみならず、 歯を支える骨の減少の度合いが脳卒中の発症に関連があるとしています。 また、この研究でも特に65歳以下の男性で関連性が強いと述べています3)。

高齢期になるよりも前から歯周病にかからないように、 歯を失わないように努めることが、脳卒中から命を守ることにつながるかもしれません。

健康長寿に役立つエビデンス2016

1) Joshipura KJ, Hung HC, Rimm EB, et al. Periodontal disease, tooth loss, and incidence of ischemic stroke. Stroke 2003;34:47-52.
2) Grau AJ, Becher H, Ziegler CM, et al. Periodontal disease as a risk factor for ischemic stroke. Stroke 2004;35:496-501.
3) Jimenez M, Krall EA, Garcia RI, et al. Periodontitis and incidence of cerebrovascular disease in men. Ann Neurol 2009;66:505–512.

医院名から検索

医院名の一部やフリガナ(カタカナ)からでも検索できます。

条件から検索
地域(市町)
診療内容
設備・特徴