でん太くん

定期検診の勧め

1.定期健診とは
治療によって得られた口腔の健康を持続させ、再発を防止することです。
2.定期健診の必要性

定期健診の必要性

虫歯や歯周病の初期では自分では気づかないうちに進行していることがあります。
特に歯周病は再発性が高く自覚症状が出たときはかなり重症となり、痛んでからでは治療回数もかさみます。
虫歯と歯周病を予防するポイントは、プラークの増殖を抑制し、悪い影響を及ぼさないようにいつもコントロールすることです。
自分でおこなうブラッシングやフロッシングだけではどうしても清掃できない部位(歯間部や深い歯肉溝など)を 歯科の専門化である歯医者さんで定期的にケアしてもらうことが必要になります。
定期健診を受けた人と、そうでない人に比べると、虫歯、歯周病の再発率が10倍以上も高いという研究データがあります。
車や家が定期的なメインテナンスによって美しく長持ちするように、口の中の健康についても同じことが言えます。
3.8020運動について

定期健診の必要性

80歳で自分の歯を20本保ちましょうというものです。
歯は健康な状態だと、全部で何本あるかご存知ですか?
親知らずは数に含まずに、全部で28本です。80歳になるまでに、8本以上歯を失うとこの目標は達成できません。
スウェーデン、フィンランド、アメリカなど、予防先進国といわれる国々では、 定期検診率が80~90%と言われていますが日本ではたった2%という現状のため、平均で80歳で7本しか歯が残っていません。
80歳で20本の歯を残すには、定期健診は欠かせないことなのです。
ですから痛みがあってから治療するという従来型の歯科治療から脱却して、 いつまでも健康なお口を維持するために歯医者さんに行くと言う考えに変えてみてはいかがでしょうか?

定期的ケアの勧め

定期的にかかりつけ医で、専門家による歯磨きや指導、機械を使った歯面の清掃を受ける事で、自分ではどうしても磨けなかった部位を綺麗に保つ事ができます。
さらにその人の歯列にあった磨き方のコツを教えてもらえるので、セルフケアのレベルも知らず知らずのうちに向上していきます。

定期健診の必要性

歯が生えたら、虫歯予防の方法をかかりつけ医で教えてもらいましょう。
定期的なフッ素塗布や6歳臼歯が生えたら虫歯になる前に溝を予防的に埋める処置(シーラント)を行い虫歯ゼロを目指しましょう。

成人では、歯石除去等の定期的ケアによる歯周病の予防により、糖尿病の数値が改善したり、全身的な健康度が増す事も最近は解ってきました。

高齢者に多い誤嚥性肺炎は、口腔内の不潔が原因です。
食事の時に口腔内の雑菌が誤って気管に入ってしまう事によって発症します。
定期的ケアによる口腔内清掃や義歯の調整、義歯の洗浄は、口腔内を清潔に保つには必須です。

病気を未然に防ぐために、積極的な定期的ケアをかかりつけ医で受けましょう!

歯周病について

1.歯周病とは

歯周病とは

歯の周囲で歯を支える組織を「歯周組織」といいます。 この歯周組織すなわち歯ぐきや骨が炎症によって侵される病気です。 歯周病は知らないうちに進行していき、病状が進むまでなかなか自覚しにくい病気です。 放置しておくと、歯ぐきから膿が出てきたり、歯がぐらぐらになったりして、最終的には歯が抜けてしまいます。

2.歯周病の原因は

歯周病の原因は

歯周病の直接の原因はプラーク(歯垢)です。 プラークのなかの歯周病菌がひきおこす感染症の一つです。
そしてさらに、歯周病の発病・進行にはいろいろな危険因子がからんでいます。 歯周病は生活習慣病とも言われ、タバコ・ストレス・悪習癖・肥満などたくさんの危険因子が日常生活にひそんでいます。

3.歯周病と全身疾患

歯周病と全身疾患

近年、歯周病が全身疾患と深い関係があることがわかってきました。歯周病の原因菌は、お口から体内に侵入していき様々な疾患を引き起こします。

虫歯や欠損をほっておくと?

虫歯は、C0と呼ばれる溶けかけの状態を除いては、決して自然治癒することはありません。
放置をすれば以下のように歯の色や形が変化してきますので、早い段階で治療を受けるようにしましょう。

C1
虫歯は最初、歯の咬み合わせの面や歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間などにでき始めます。 図2の歯には正常な歯(図3)と比べると、咬み合わせの面の溝と、歯の根元に変色が見られます。 しかし、この状態では、虫歯はエナメル質に限局しており、特にしみるといった症状はありません。

C1

C2
虫歯が象牙質まで進んでくると、冷たいものがしみるようになります。 また、エナメル質表面の虫歯は小さくても、内部で象牙質の虫歯が大きく広がっていることが多いため、突然、歯に穴が開いてきます(図5)。 正常な歯(図6)と比べると、形が変わっています。

C2

また、詰め物が取れたまま放っておくと、そこから虫歯が進行します(図7)。 正常な歯(図8)と比較すると、咬み合わせの面に削った治療の跡と茶色に変色した部分が見られます

C2

C3
虫歯が神経(歯髄)まで進むと、熱いもの・冷たいものにより痛みを感じるようになり、何もしなくても痛みが出ることもあります。 歯には、神経に達する大きな穴が開いています(図10)。

C3

C4
虫歯がさらに進行すると、歯は崩壊して根の部分だけ残ります(図12)。 正常な歯の同部位(図8)と比較すると、いかに多くの歯がなくなっているかわかります。 このようになると神経が死んでしまうため、激しい痛みのない場合が多いのですが、神経の穴を通って細菌が歯と骨の間まで入り、化膿して腫れることがあります(図13)。

C4

このようなC4の状態を放置すると(図14)、また、たとえ残った根を抜いても、その部位に歯を入れる(欠損補綴)処置をしなければ、 隣りの歯が傾いてきたり(図15,16)、咬み合わせていた歯が伸び出してきます(図17,18)。 こうなると、咬み合わせが悪くなり、後の処置も困難になります。

C4の状態を放置すると

口臭が気になる方へ

「口臭」というのは呼気に混じった臭いです。それにはいくつかの原因があります。
食べ物や嗜好品を摂取した場合、たとえばニンニクやネギを食べた後や、タバコを吸った後には、その臭いが口臭となります。
また、生理的口臭としては、起床時口臭、空腹時口臭、月経時口臭などが認められます。

他に、精神的口臭として、緊張などにより唾液の分泌が抑制されるために起こる場合や、 本人だけが口臭を意識して周囲は客観的に口臭を意識しない心理的口臭というものもあります。

さらに、病的口臭には、口の中の病気が原因の口腔内口臭と、 口の中以外の全身的な病気(鼻や喉、または消化器系の病気、糖尿病、肝疾患等)による口臭が見られます。
これらは、タンパク質成分の分解によって発生しますので、さまざまな臭い物質がその原因物質となります。

ここでは、口の中の病気が原因で、これらの口臭が発生する場合を説明します。

虫歯

1は齲蝕(虫歯)です。虫歯によって、歯髄組織(歯の神経)が腐食し、それが口臭の原因になる場合があります。

歯肉炎

2は歯肉炎です。口腔清掃が不良で歯垢がたまると、口臭を発生することがあります。

歯周炎

3は歯周炎です。歯垢や歯ぐきから出る膿などが口臭の原因になります。

舌苔

4は舌苔(ぜったい)といって、舌にたまった汚れです。そのほとんどは細菌ですので、これも口臭の大きな原因となります。

このように、口の中の病気が原因で口臭の元になるのは、そのほとんどが細菌によるものです。 歯ブラシによるブラッシングを主として、必要に応じて補助的清掃器具(歯間ブラシなど)や洗口剤を使う適切な口腔清掃がこれらの予防に効果的です。

かぶせ物について

■保険適応のクラウン

硬質レジンジャケット冠
冠全体が「硬質レジン」という歯科用のプラスチックで出来ているクラウン(差し歯)です。
硬質レジン前装冠
中身は金属(金銀パラジウム合金など)で、外から見える部分にのみレジン(プラスチック)が貼り付けられているクラウン(差し歯)です。
保険で前歯のクラウンを作る場合には、この硬質レジン前装冠になります。
外側 内側 自然感 強度 非変色度
硬質レジン冠(外側) 硬質レジン冠(内側) ☆1 ☆1 ☆1
銀歯
冠全体が金属で出来ている、いわゆる「銀歯」です。
外側 内側 自然感 耐用年数 非変色度
金銀パラジウム冠(外側) 金銀パラジウム冠(内側) ☆1 ☆1 ☆1

■保険適応外のクラウン

オールセラミックス冠
冠全体がセラミック(陶器)で出来ている差し歯です。
外側 内側 自然感 強度 非変色度
オールセラミック冠(外側) オールセラミック冠(内側) ☆5 ☆4 ☆5
外側 内側 自然感 耐用年数 非変色度
オールセラミック冠(外側) オールセラミック冠(内側) ☆5 ☆4 ☆5
ハイブリッドセラミック冠
セラミック(陶器)とレジン(プラスチック)を混ぜた材料で作られた差し歯です。
外側 内側 自然感 耐用年数 非変色度
ハイブリッドセラミック冠(外側) ハイブリッドセラミック冠(内側) ☆4 ☆5 ☆5
メタルボンド
中身は金属で、外から見える部分にのみセラミック(陶器)を貼り付けた(被せ物、差し歯)です。
ゴールド冠
「金合金」や「白金加金」等の貴金属を使用したクラウン(被せ物)です。
外側 内側 自然感 耐用年数 非変色度
ゴールド冠(外側) ゴールド冠(内側) ☆3 ☆5 ☆5
ジルコニア冠
メタルボンドの内面の金属の代わりに、ジルコニアを使用したものです。

■その他

セラミックインレー
金属の詰め物の代りにセラミックでできた白い詰め物を装着します。
外側 内側 自然感 強度 非変色度
セラミック冠(外側) セラミック冠(内側) ☆4 ☆5 ☆5
外側 内側 自然感 耐用年数 非変色度
セラミック冠(外側) セラミック冠(内側) ☆4 ☆5 ☆5
ハイブリッドインレー
従来のレジン(プラスチック)の材料にセラミックスを加えたものでプラスチックとセラミックスの両方の特徴を持った白い詰め物です。
ラミネートベニア
爪の厚さ程の薄いセラミックの板を歯の表面を削った部分に貼る治療です。
色素沈着のひどい場合や、隙間をうめる場合、黒ずんでしまった虫歯などを治療する際に用いられます。

審美歯科とは

審美歯科とは

通常の歯科治療は、「虫歯」や「歯周病」など、歯としての役割が機能しない時の治療が上げられます。
その一方で、より美しく健康な歯を作り、健康的な笑顔を作ることを目的とした治療があります。
歯を美しくすることを目的とした治療が「審美歯科」です。

日本歯科審美学会では「歯科審美学」を 「歯科審美学とは、顎口腔における形態美・色彩美・機能美の調和を図り、人々の幸福に貢献する歯科医療のための教育および学習に関する学問体系である。」と 定義しています。

一般診療は保険が適用されますが、審美治療はすべて自費診療(保険適応外診療)となります。
審美治療は、厚労省が定める保険診療には盛り込まれていません。
審美治療は全て自費診療で行われます。

■審美治療の治療方法と特長

それでは、審美歯科にはどのような治療の種類があるのでしょうか。 大きく二つに分けて、歯の矯正と、歯を白くする事が上げられます。

● 歯を矯正する
歯並びをきれいにする治療です。かみ合わせ、見た目の不揃い、八重歯などを治療します。
● 歯を白くする
歯を白くする治療です。歯を白くするには様々な方法があります。
(1)ブリーチング・ホワイトニング
遺伝、年齢、生活習慣などが原因による黄ばんだ歯を、ホワイトニング剤(過酸化水素)につけて、歯を白く漂白させます。
(2)クリーニング
クリーニング剤(研磨剤)を使い歯を研磨して汚れを取り、歯の表面をつるつるに磨き上げます。
(3)補綴物(被せ、詰め物)
歯にセラミック(陶材)の歯形を被せたり、セラミック板を貼りつけることで、歯を白く見せます。

入れ歯について

■ こんな状態の方はいませんか?

歯が抜けているのに義歯がない。
抜けた歯の隣の歯が、開いたスペースに寄ってきて、後日義歯の作成が困難になります。
抜けた歯に対応し、咬み合っていた歯の抵抗がなくなるため、どんどん浮いてしまい歯を弱くします。
歯痛がある。
このような場合は虫歯の進行がかなり進んでいる状態です。
口臭がある、歯茎から血が出る。(口腔ケアができていないイコール歯周病!)

口臭がある

口腔ケアができていないと、口腔内に歯垢、歯石という汚れがたまり口臭の原因、腐敗臭が発生します。
また歯の汚れにより細菌が歯を支える骨を溶かし、歯がぐらつく、出血する等がおきます。
歯の周りに炎症が生じると強い痛みも起こり、結局歯を失うことになります。
部分義歯があっていない。

部分義歯が合っていない

下の図は義歯が破損している様子です。
このような状態で義歯を使用し続けると食事のカスがたまりやすく歯茎の炎症になりやすいため義歯を支えている歯もすぐ駄目になってしまいます。
総義歯が落ちてくる。

総義歯が落ちてくる

義歯がすぐおちてしまう方、入れ歯安定剤を常時使用しなければならない方は歯茎が痩せてしまったことで合わなくなったと思われます。
この場合、食べかすが異常にたまり、歯茎を傷つけたり、口臭の原因にもなります。

※このような状態の方は治療をお勧めいたします。
歯がないということは本当に不便で放っておくと食事の摂取に支障をきたすだけでなく体のあらゆる所にも影響を及ぼします。

■ 入れ歯について(入れ歯の知識)

入れ歯の必要性

入れ歯の必要性

歯を抜けたままにしておくと、かむ力が低下するばかりでなく、残りの歯に負担がかかり、歯が傾いたり、伸びたりして、かみ合わせが悪くなってきます。

入れ歯を入れると

入れ歯の清掃の必要性と方法
入れ歯も歯と同じように食べかすやプラーク(歯垢)がつきます。 毎日のお手入れで清潔を保つことが大切です。
  1. 入れ歯の必要性

    入れ歯が汚れたままだと・・・
    細菌やカビが繁殖しやすくなり、さまざまなトラブルの原因になります。
    ・口臭が発生しやすくなります。
    ・義歯性口内炎の原因になります。
    ・入れ歯に色素沈着や
     歯石沈着がおこります。
    ・部分入れ歯の場合、維持装置を
     かける歯がむし歯や歯周病に
     なりやすくなります。

  2. 入れ歯の必要性

    毎食後にするお手入れ方法
    食後は入れ歯をはずして流水下で清掃しましょう。
    入れ歯みがきの注意点
    ・小さな入れ歯でも必ず
     はずしてからみがきましょう。
    ・ゴシゴシと力を入れすぎない
     ようにしましょう。
    ・落として破損したり排水口に
     流したりしないように、水を張った
     洗面器などの上で清掃しましょう。

  3. 入れ歯磨き

    就寝前など1日1回は入れ歯洗浄剤で清掃しましょう
    入れ歯洗浄剤を使用するとブラッシングだけでは落としきれない汚れや細菌を化学的に除去することができます。

    入れ歯洗浄剤の使用方法
    1、ブラシを用いて流水下で清掃する。
    2、ぬるま湯に義歯洗浄剤を入れてすぐに入れ歯を
      侵漬する。
      ・浸漬時間は使用方法に従ってください。
      ・変形の原因になるため熱湯は厳禁です。
      ・就寝時の入れ歯の装着については
        歯科医師の指示に従ってください。
    3、歯ブラシで浮き上がった汚れと義歯洗浄剤を洗い流す。

  4. 入れ歯磨き

    残っている歯と歯肉も大切にしましょう
    維持装置をかける歯や入れ歯と接している面に汚れがたまりやすく、むし歯や歯周病になりやすいので、ていねいにみがきましょう。
    注意点
    粘膜や舌の汚れが気になる場合は柔らかい毛の歯ブラシで清掃しましょう。

こんな場合は すぐ歯科医院へ
・入れ歯があたって歯肉が痛い。
・入れ歯がはずれにくい。
・入れ歯が安定しない。
・入れ歯がこわれた。


※お口の状態は年齢とともに変化します。入れ歯の具合が悪い場合、自分で調整せず、歯科医院でご相談ください。
※より快適に入れ歯を使用するために定期健診を受けましょう。

インプラントについて

インプラント

インプラント治療とは、何らかの理由で失ってしまった歯のかわりに、 人工歯根(現在は生体親和性が高く、骨との結合があるチタンによる人工歯根が主流です。)をあごの骨に埋め、 それを土台として失われた歯及びかみ合せの回復を行う治療のことです。

インプラント治療には、メリット、デメリットがあります。


■ インプラントのメリット

  • 自分の歯のように噛むことができます。
  • 自分の歯に近い外観を得ることができます。
  • ブリッジのように失った歯の隣の歯を削って治療をしたり、 入れ歯のバネを、ほかの歯にかけたりすると、ほかの歯に負担がかかりますが、 インプラント治療の場合、そのようなことがありません。
  • たくさんのは歯を失っても、かみ合わせを回復することができます。
  • 適切なケアにおり長持ちします。

■ インプラントのデメリット

  • 治療時間が比較的長期に及ぶことが多いです。
  • 手術になるので少数だが適応とならないケースもあります。
  • 骨が少なければインプラント治療が受けられない場合もある。(しかし、骨を作る治療を行うと、インプラント治療が可能な場合もあります。)
  • 保険外診療なので費用が高額になります。
  • ブラッシングなど家庭内や医院での定期メンテナンスが必要になります。

ホワイトニングについて

■ ホワイトニングとは 歯を削らず白くします

自宅で自分の好きなときに2時間程マウストレーに専用のジェルを塗って装着することによって、個人差はありますが、約2,3週間で効果が現れます!

歯を削ることなく、化学反応によって歯を白くします。
詳しくはかかりつけの医院にご相談ください

ホワイトニング

美しい歯並びに

日本人には八重歯が可愛いという文化がある様ですが、多くの方は美しい歯並びを求めるのではないでしょうか。
私たち歯医者は治療をする際に、美しい歯並びであれば治療が上手く進むのになあと感じ、皆さんに美しい歯並びであって欲しいと願っています。
では美しい歯並びを得るためにはどうしたら良いでしょうか?
個々に様々な方法が考えられますので、一度主治医の先生にお尋ね頂きたいと思います。

ここでは赤ちゃんの時から考えてみましょう。
赤ちゃんは哺乳の時に顎や口の周りの筋肉を使いお乳を飲みます。
実は美しい歯並びを獲得するための準備が既に始まっているのです。

やがて離乳食が始まり「噛む」ことを覚えます。
「噛む」ことは脳に対して刺激を与え、痴呆の予防にも繋がる大切な運動なのです。
実はこの時期にしっかり「噛む」ことを習得することが美しい歯並びへの近道なのです。

子供の顎は1歳半から4歳前後に大きく発育し、乳歯の噛み合せが完成するので、「噛む」習慣を確立することが大切です。
3歳児検診で「将来ガタガタに成りそうだね」と言われたら、歯並びに関してはイエローカードが出たことになります。

やがて6歳臼歯が生え、乳歯から永久歯に生え変わります。
小学生の時期には乳歯より大きな前歯が生えるのですから、 顎や歯のサイズ、生え変わるタイミングなどで場所取りが上手くいかなければ美しい歯並びになりません。
ですからこの時期はフッ素塗布など定期的に健診を受けることが大切です。 昔の人はしっかり噛んでいたので乳歯の間に隙間があり自然に美しい歯並びになりましたが、最近は矯正治療を必要とする人が増えてきました。

美しい歯並びが皆さんにとって望ましいことは周知の事実です。
この美しい歯並びを獲得し維持するのに大切なことが「噛む」ことなのです。
更に「噛む」ことが皆さんの健康に繋がるのです。でも「噛む」ためには、美しい歯並びと健康な歯が必要だと思いませんか。

フッ素塗布の勧め

■ フッ化物の応用

むし歯予防のためのフッ素利用についてはよく聞かれると思います。
保健所で幼児がフッ素を塗ってもらう、地域によっては保育園や幼稚園、小中学校におけるフッ素洗口をしている、 諸外国では水道水へのフッ化物添加、身近には歯磨剤のほとんどにフッ素が含まれているなど、現在では広くむし歯予防に使用されています。

フッ素とはどういうものなのでしょうか。
非常にありふれた元素であり地表上の0.03%がフッ素と言われています。
あらゆる土壌、湖沼、川の水、海水に存在し、動植物にも多く取り込まれ、すべての食品に含まれており、からだ特に歯や骨を作る石灰化に欠かせない物質です。

有用なフッ素ではありますが、斑状歯になどに代表される慢性中毒や吐き気、発汗、腹痛といった急性症状を生ずることがあります。
これらは飲料水に過剰のフッ化物が含まれていたり、フッ化物製剤の誤用や大量摂取(フッ化物錠剤が多い。日本では未発売)などによるもので、 通常の使用でおこるものではありません。

効能としてフッ化物は歯面に作用することで、虫歯菌(ミュータンス菌)の作る酸に対し抵抗性の向上、 ごく初期の虫歯である白濁(ホワイトスポット)の再石灰化、歯垢中の細菌活動の妨害などが知られています。

フッ化物の利用開始はいつ行えばいいのでしょうか。
歯は萌出間もない時期がむし歯になりやすく、1歳の誕生日から中学生位までが最もむし歯になりやすい時期です。
しかし、この時期は反応性が高く歯のエナメル質にフッ化物が取り込まれやすいという時期でもあります。
フッ化物の塗布は歯が生えて間もない10ヶ月から1歳頃が開始の目安で、 永久歯列が完成する中学生時代まで続けることが効果的な利用法です。
またフッ化物はすでにむし歯に罹った歯に対してもその進行を抑制する働きもあります。

フッ化物を利用の虫歯予防法はどのような方法があるでしょうか。
大きく分けて家庭でできる方法と保健センターや学校、歯科医院で行うなどの方法があります。

■ 家庭でできる方法

スプレー法
1歳から使用できる。フッ化物のスプレーを幼歯に吹き付ける。飲み込んでも問題はない。
フッ素濃度100ppm 商品名 レノビーゴ
洗口剤
3~4歳頃から使用できる。吐き出しができること。
フッ素濃度250ppm~350ppm 商品名 洗口剤はオラリス、ミラノールなど
歯磨き剤
多く市販されています。
フッ素濃度 950ppm

■ 保健センター・学校でのフッ化物利用法

フッ化物入りの洗口剤でうがいをし、吐き出すことが出来ること。
毎日法と週1回法があり毎日法の対象者は幼稚園児や保育園児でフッ素濃度は225ppm、週1回法は小学生以上の年齢に向いておりフッ素濃度は900ppmです。

■ 歯科医院(保健センター)で行う

歯科医師、歯科衛生士によりフッ化物を塗布する。
年齢、口内の状況により3ヶ月、6ヶ月ごとに、定期的に歯面塗布する。フッ素濃度9000ppm

生涯に渡ってフッ化物を上手く利用すればむし歯は効果的に予防することができ“一生自分の歯で食べる”と言う目標に大きく貢献します。

親知らずの治療

■ 智歯周囲炎

智歯周囲炎

親知らずの周囲に生じる炎症で20歳代前半に多いが、老人でも生じる。


原因
智歯の萌出以上のために食物の停滞や口腔衛生の不徹底のために粘膜に炎症が生じ易くなる。
症状
歯冠周囲の粘膜の発赤、腫脹、排膿、自発痛。 炎症が拡大すると扁桃周囲炎や開口障害、嚥下痛が認められるようになる。 更に炎症が拡大すると頬部の有痛性腫脹、発熱に伴い全身状態の悪化する。
治療
急性期では投薬、全身状態の悪化に対しては入院加療を要します。 また腫瘍形成の多量な時は切開、排膿のため全身麻酔下にて手術を要します。 消炎後抜歯を行います。

唾液について

■ 唾液の働きについて

  1. むし歯に対して、歯の保護作用がある。
  2. 口の中をあらい流したり、口の中の細菌に対し抵抗力を持っている。
  3. 消化作用や食べ物を飲み込みやすくする潤滑作用がある。
  4. 食物の味物質を溶かすので、味を感じることができる。
  5. 取り外しの入れ歯をしている人では、入れ歯を安定させる働きがある。

いびきについて

いびきとは、睡眠中に発生する粘膜の振動音です。
主な原因としては、肥満・アルコール・薬物・アデノイド・咽頭部の異常・鼻疾患などがあります。
睡眠中に、咽頭や舌の筋肉の緊張が低下した時やアデノイドなどの鼻疾患、咽頭部の障害によって気道が閉塞する時におこります。

いずれも睡眠中は空気の通り道(気道)がふさがれて狭くなり、そこに空気が通ると粘膜が振動しいびきの発生となります。

対策
・肥満⇒減量(ダイエット)
・骨格(小さな顔)⇒顎を広げる歯列矯正
・アルコール⇒禁酒
・鼻疾患・咽頭扁桃部の異常⇒原因疾患の治療

睡眠時に呼吸が止まり無呼吸になっている時には、睡眠時無呼吸症候群が考えられます。 睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に無呼吸の状態になる病気です。

一般的に無呼吸とは10秒以上の呼吸停止と定義され、この無呼吸が1時間に5回以上、または7時間の睡眠中に30回以上ある方は睡眠時無呼吸症候群と診断されます。 これによって引き起こされる以上な眠気は交通事故の頻発仕事中の居眠りなど社会生活に大きな影響をもたらします。

また睡眠中の呼吸停止が引き起こす低酸素状態の影響は高血圧・心筋梗塞・狭心症・脳卒中・心不全などの原因になることも明らかになっています。

更に重症の睡眠時無呼吸症候群を放っておくと、死亡率が有意に高くなることも証明されています。
お心あたりのある方はかかりつけ医にご相談することをお薦めします。

歯ぎしりについて

歯ぎしりや噛みしめる癖の事を専門用語で「ブラキシズム」と呼びます。 ブラキシズムは歯に過度な力がかかる病気ともいえます。

ブラキシズムは大きく分けて3つのタイプに分類されます。

グラインディング

グラインディング

上下の歯をすり合わせる運動を行うタイプです。 ギシギシと音を立て、歯に異常な力が働くので歯の破折を招きやすいことが特徴です。 また睡眠時に発症することが多く、一般に呼ばれる「歯ぎしり」はグラインディングであることが多いと言われています。
■ 症状
・歯ぎしりの指摘
・極度の歯のすり減り
・つめ物が外れる
・歯の付け根のくぼみ
・知覚過敏

クレンチング

クレンチング

上下の歯を強く噛み合わせる動作のことをいいます。 いわいる「歯ぎしり」のように音を立てることがなく覚醒時に無意識に発現していることが多いので、気づかれにくく発見が遅れることがあります。
■ 症状
・歯が割れる
・頬や舌に歯の跡
・肩こり・頭痛
・詰め物が外れる
・骨の隆起ができる
・あごの関節の痛みや音を生じる

ナッシングタイプ

ナッシングタイプ

全体ではなく、ある一定の場所だけで、キリキリこすり合わせるタイプです。 犬歯やその1~2本後ろの歯の先端だけがすり減っていることが多く、夜間にみられる場合がほとんどです。
■ 症状
・歯ぎしりの指摘
・犬歯のすり減り
・骨の隆起
・歯の付け根のくぼみ
・知覚過敏

治療法
いずれのタイプにせよ歯に対し異常な力がかかってきているので「力のコントロール」が必要です。
具体的には生活習慣や食習慣を変え、かみ締め・歯ぎしりをしないように注意します。 夜間の睡眠中は意識下にないためマウスピースを装着し力のコントロールを行います。
痛みが出てきている場合は症状に応じて痛み止めの薬や筋肉をほぐす薬、知覚過敏の場合歯の塗り薬などで対応しますが、 力のコントロールを行っているわけではありませんので一時的に症状を抑えているだけで根本的な処置ではないことを知ることが必要です。
ご家庭でできること
  1. 意識を変える
    従来は硬い食べ物を何回もかんだ方が顎が強くなるといわれていましたが、そのような固定観念がある方は注意が必要です。
  2. 日常行動を変える(特にクレンチング(噛みしめタイプ))
    ・唇は閉じて、上下の歯は合わせない
    ・かみ合わせていることに気づいたらすぐ離す
    ・唇や頬、あごなど口の周りの力を抜く
    ・緊張時、集中時には姿勢を良くし、肩の力を抜き、深呼吸する
  3. ストレスをためない
    重いものを運んだり、激しい運動をするときにはとくに注意をする
  4. 就眠時に注意すること
    ・布団の中へは、極力悩み事や考え事を持っていかない
    ・リラックスしたイメージ、楽しい経験などを考える
    ・高い枕は噛みしめやすくなるのでさける
    ・体の緊張ができるだけ取れる体位で休むことが望ましいが、横向きなど、顎にちからが入りやすい体位にも注意する
  5. 食事時の注意
    ・咬む回数を増やしてていねいに咬む
    ・左右均等に、少しずつ咬み砕くようにする

歯の病気で代表的である虫歯や歯周病(歯槽膿漏)は細菌が原因であり進行すると歯を失うことになります。
予防するためにはブラッシングなどのホームケアが必要です。

一方ブラキシズムの場合、過度な力によって痛みを生じるようになり、進行すると虫歯や歯周病と同じよう歯を失う原因にもなります。
ですので歯ぎしりや噛みしめの癖を自覚・指摘された場合も先ほど紹介した「ご家庭でできること」を実践されたり、 歯科医院を受診し歯の状態や、マウスピースの作成が歯を守ることにもつながります。

口腔ケアついて

「口腔」とは、「お口の中」のことで、お口の中を清潔に保つこと、またお口の周辺のリハビリなどを行うことを「口腔ケア」と言います。

加齢や全身疾患などにより体の状態が悪くなると、口腔内のケアが不十分になり、口腔内を清潔に保つことが難しくなります。
そのままの状態を維持していると、口腔内に細菌が繁殖しやすくなり、虫歯・歯周病のリスクが高まったり肺炎などの全身疾患を引き起こす可能性も出てきます。

口腔ケアの効果
口腔ケアでお口の環境が整えば、食事を美味しく楽しむことが出来、 美味しく食事ができれば、十分に栄養補給ができ、全身の健康につながります。
また、好きなものを自由に食べることが出来たり会話が増えたりすると、笑顔も増え精神面にも良い影響を与えます。 口腔ケアは、身体面・精神面によい影響を与え、生活の質(Quality Of Life)の向上にもつながります。
誤嚥性肺炎
通常、唾液や食べ物は食道に入っていきますが、誤って気管に入ってしまうことを「誤嚥」といいます。 唾液などには細菌が多く含まれていますので、肺に細菌が繁殖して炎症を起こすことで生じる肺炎のことを「誤嚥性肺炎」といいます。
誤嚥性肺炎は、物を飲み込む力が弱い高齢者がかかりやすく、高齢者の肺炎の約70%は嚥下性肺炎というデータも出ています。 誤嚥性肺炎は、食前・食後の口腔ケアで口腔内環境を良好に保つことで予防することが可能です。 実際に口腔ケアを実施した人たちと実施しなかった人たちを比較すると、肺炎の発生率は約40%減少させる効果がありました。
口腔ケアの手順
  1. 体位を整える
    唾液や水分などを誤嚥しないよう適切な体位に整えます。
  2. 口腔内外の観察
    口腔内外の汚れや乾燥などを確認します。
  3. 保湿ケア
    口腔内が乾燥した状態で口腔ケアを始めると、粘膜を傷つけてしまう可能性がありますので口唇や口腔内を保湿します。
  4. 口腔内清掃
    歯ブラシでのブラッシング、舌の清掃など口腔内を清掃します。
  5. 口腔内マッサージ
    お口の周りや唾液腺を痛くない程度の力でマッサージし、唾液の分泌を促します。
  6. 保湿ケア
    仕上げに再度保湿ケアを行います。口腔ケア終了後も口腔内が乾燥しないよう日常的に保湿すると、より効果的です。